2010年02月22日

村木被告から指示なし 前任係長、障害者団体と面会は認める(産経新聞)

 障害者団体向け割引郵便制度をめぐり偽の証明書を発行したとして、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第6回公判が16日午前、大阪地裁(横田信之裁判長)で始まった。当時部下だった元係長、上村勉被告(40)=起訴=の前任係長が証人として出廷し、証明書発行に関する村木被告からの指示について、「まったく受けていない」と明確に否定した。

 前任係長は捜査段階で「村木被告に報告をすると、『大変な案件だけどよろしくお願いします』と言われた」と供述していたが、この日の尋問では「報告は記憶にない」と説明し、調書の内容を否定。そのうえで、「上村被告の前任の私が指示を受けた事実はないから、おそらく村木被告は冤罪(えんざい)ではないかと思う」と述べた。

 一方、障害者団体「凛の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)=公判中=と平成16年2月に省内で会った際に「村木被告もいた」と証言。村木被告が証明書発行に関与しなかった根拠のひとつとして、倉沢被告と一度も面会しておらず働きかけもなかったとする弁護側の主張と食い違いもみられた。

 このほか、16年4月に自身が異動する際、後任の上村被告に「石井議員がらみで、障害者団体としての実態はよく分からないから慎重にやるように、と引き継いだ」とも証言した。

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2010年02月20日

「いまだに辛い…」イージス艦あたご 海難事故から2年(産経新聞)

 海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が房総半島の野島崎沖で衝突し、千葉県勝浦市川津の吉清治夫さん=当時(58)=と長男の哲大さん=同(23)=親子が行方不明になった事故から19日で2年がたつ。突然、2人を襲った悲劇に、親族や同僚の悲しみは、今も癒えていない。(三宅令)

  [フォト]吉清さん宅近くから見える、勝浦の海

 「今は三回忌を無事に行うだけで精いっぱい。思いだすのが辛い。何も、何も、辛くて考えられない」と、吉清さんの親族の女性(52)は涙をにじませた。

 吉清さんが住んでいた勝浦を訪ねると、時折、雪風が舞っていた。「あの当時は、もっと寒かった。みんな凍えながら必死に2人を探したんだ…」と、地元の漁師は話す。「同じ海難事故でも遺体が見つからないと、気持ちは切り替わらない」とつぶやいた。 

 事故を受けて、2人が所属していた新勝浦市漁業協同組合は、海自側にイージス艦の照明を明るいものに代えてくれないかと要望を提出した。イージス艦は極力照明を落として航行するため、周りの船は接近して、はじめてその巨体に気付くこともあるからだ。

 しかし、申し出は国際法上の問題もあって受け入れられなかったという。

 「(国防にかかわる船が)周りを煌々(こうこう)と照らすわけにはいかないし」と、同漁協の外記(げき)栄太郎組合長は理解を示す。「画期的な対策というのはありえない。そんなのがあったらもう実施しているし、事故なんて起こらないと思う」。

 事故後、海自側は二度と痛ましい事故を起こさないよう、隊員の教育や訓練に力を入れている。 

 「何万人もいる組織だから、すぐに変わるというのは無理でしょう。でも、改善の努力をしてくれているのはわかる」と外記組合長。最後にこう締めくくった。「私たちも忘れないで事故に気をつける。それが一番大事なことだ」。

 ■イージス艦衝突事故 平成20年2月19日早朝、野島崎沖で航行中の海上自衛隊所属のイージス艦あたごと、操業中の漁船清徳丸が衝突。漁船は大破し、乗っていた吉清治夫さん=当時(58)=と長男の哲大さん=同(23)=の親子が行方不明となった。

 昨年1月の海難審判の裁決では、あたご側に事故の主因があると認定、再発防止の改善を求める勧告を出した。また、あたご側が適切な見張りを怠ったために衝突したとして、横浜地検は業務上過失致死罪などで当直責任者らを在宅起訴した。

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2010年02月19日

<五輪フィギュア>小塚選手にエール…元五輪代表の父(毎日新聞)

 バンクーバー五輪フィギュアスケート男子は17日(日本時間)にショートプログラム(SP)が行われ、名古屋市出身の小塚崇彦選手(20)=トヨタ自動車=が、出場30人中22番目に登場する。自らも五輪に出場した父嗣彦(つぐひこ)さん(63)は「自分の力を出し切ってほしい」とエールを送る。

 ◇17日にSP…男子

 小塚家には3代にわたるフィギュアの系譜がある。小塚選手の祖父光彦さんは愛知県スケート連盟の創設に携わった。光彦さんから指導を受けた嗣彦さんも、全日本選手権3連覇や68年グルノーブル五輪出場などの実績を残した。

 光彦さんの指導は厳しく、競技をやめることさえ許されなかった。「だから反面教師なんです」と言う嗣彦さんは、父から続く道を強制しなかった。アイスホッケーやサッカー、ダンスなどに親しんだ小塚選手が自らフィギュアを選んだのは小学校高学年の時。ただし、知り合いだった佐藤信夫・久美子夫妻にコーチを頼んだ。「親子が師弟になることはない」。自分の経験による判断だった。

 「私の方が器用だが、崇彦の方が努力する。やめたいと言ったことがない」と嗣彦さん。06年世界ジュニア選手権、08年スケートアメリカで優勝するなど着実に成長した小塚選手は、昨年末の全日本選手権で3位に入り、五輪出場を決めた。

 早大3年時に五輪に出場した嗣彦さんは「参加することに意義がある、の言葉通り。競技のことはあまり覚えていない」と苦笑いをする。トヨタ自動車の社内留学制度で中京大に通う小塚選手も現在3年生。嗣彦さんは五輪を巡る不思議な縁も感じる。

 「最近は私のアドバイスに自分の考えを言うようになってきた」と、息子の成長を感じている。「出発前には風邪を引かない、おなかを壊さない、けがをしない、と伝えた。親としてはまずは万全の体調で自分の力を発揮してほしい」。先輩として、父親として小塚選手を見守る。【村社拓信】

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